カート式ショッピングサイトの利点と難点
 
ショッピングサイトといえば、購入者がホームページ上でクリックしてカートに商品を入れる、ショッピングカート方式が主流です。

ここでは車部品販売におけるショッピングカート方式の利点と難点を説明します。

 
ページについて
■ページ制作 基本的にページデザインの自由度が少ないため、オリジナルなサイトを表現するのに限界が生じます。
一つの商品について、写真・説明文・価格・購入ボタン・詳細リンク・写真拡大といった内容表記となります。
データベースを作っていくため商品1点1点に上記を指定していくだけなのですが、通常のWeb制作作業とは違い、制作者任意のホルダー振り分けなどが出来ないため手間を要します。
利点と難点
■利点
【機能】
販売時に商品総額を計算する必要がない。
商品を値段順や車種別、アイテムの種類ごと等でのページ表示が可能になる。
カード決済などもそのまま可能
 
【特徴】
フォームメールやメールでのやりとりが少ないため、インターネット初心者や文字入力が面倒という方なども利用しやすく販売サイトの主流方法となっています。

購入時の操作で総額がでるため、購入者が予算内で購入しやすく、販売側も受けた連絡先に商品発送をするだけと(サービス内容にもよりますが)、販売作業を簡略化できるシステムです。

又、YAHOOショッピング、楽天市場内でショッピングページを作成(出店)しますと検索などで上位検索されるようになっています。

   
■難点 【商品在庫と納期】
カート方式ショッピングサイトの商品は在庫があるものと思われがちです。

 カート形式はお客様の購入するという意識が強いため、購入者は購入した時点で即納で手に入ると考えがちです。決済を済ませてしまっては、ショッピングカート上、レジで清算すると同じ意味なので更に意識が強くなります。
 後から、”お届けまで時間を要します”と連絡すると、お客様によってはかなりの不快感があるようです。
 ですが車部品は受注生産品や輸入品などが多いため納期が一定してないものが多数あります。そのため,特にショッピングカート形式のサイトでは予め納期を記載するなど表記しておく必要性があります。

 
【送料自動算出】
自動的に送料を算出させるために、地区ごとの送料を一定に定めなくてはいけません。

ここで問題になるのが取り扱い商品のサイズが一定でない場合です。
ホイールナット1個とホイール1本が同じ送料に出来ますか?
大きさが違えば違うほど、発送先が遠ければ遠いほど送料に差が開きますので、そういった場合の対処方を予め考える必要があります。
 又、商品を仕入れる場合、車業界のアフターパーツではなぜか送料\1,000-ルールのようなものがあります。商品1点仕入れた場合に送料\1,000-がかかることが多いのですが、送料を均一設定にしますと在庫販売時の送料と、商品が不足した場合に取り寄せした商品に大きな違いが出ます。こういったときも含めて送料を設定しなくてはいけません。

※一般的なレンタルCGI等のショッピングカートプログラムについてです。
申し込み後から連絡することで対処する方法もありますが、受注後に送料¥〜かかりますと連絡しなければなりません。

 
【手数料】
代引き手数料やカード手数料など、任意に加算する金額は計算できません。

基本的に代引き手数料、カード手数料は計上しないようになっています。
購入者側からの観点で、代引き手数料は支払い方法要望で高くなっても受け入れてもらえるようですが、カード手数料は受け入れられずらいようです。
オリジナル商品等の利益率が高い商品は販売時の利益上、カード手数料を負担しても問題ないかと思いますが、メーカー品を仕入れて販売をしているとなるとそうはいきません。なにせ車業界ですから利益率の低さは説明するまでもなく周知のとおりです。カード手数料を負担するようにしたら、その分販売価格を高くするしかなくなるでしょう。

※一般的なレンタルCGI等のショッピングカートプログラムについてです。
申し込み後から連絡することで対処する方法もありますが、受注後に送料¥〜かかりますと連絡しなければなりません。

 
【写真の羅列】
一般のショッピングサイトを見ればわかると思いますが、商品の表示は1つの商品に対して1つの価格と説明となり、1セットで表示されるようになっています。
データベースである以上、仕方がないのですが、車部品の場合は1つの商品で無数の価格や車種などの設定があります。簡単に上げるだけでもホイールのサイズ設定やマフラーの設定車種、サスペンションの設定車種などが上げられます。
さて、ここでページの表示を行えば同じ写真が無数に羅列表示されるページになり、非常に見にくく1つの商品で何10というページ数表示になり、閲覧者を遠ざけることになりかねません。

※一般的なレンタルCGI等のショッピングカートプログラムについてです。

 
【商品のオプション料金設定】
車の部品にはご存知のとおり、カラーによって価格が異なるなど、同じものでも商品の仕様によって価格が異なる場合があります。そのような場合はそれぞれに価格の設定を別に設置しなければいけなくなります。
 
【商品の装着可能条件】
車の部品にはご存知のとおり、年式やグレード、装備によって装着の可否が異なり、全てには対応していない商品も数多くあります。
購入者は説明文をよく確認しないで購入にいたる場合も多く、車種限定の商品の場合は注意を払う必要性があります。
いざ送ってから装着できずに返品。購入者の責任にされて返品不可としているサイトも多いようですが、なるべく無用なトラブルは避けるためにも、カート形式の場合は受注時に確認できるようなシステムが欲しいところです。
 
【ページの存在性】
先に楽天市場やYahooショッピングでの出店は検索されやすくなると述べましたが、逆に自社でカート式ショッピングサイトを作りますと検索には適しておりません。
全く無意味ではありませんが、有効化にするにはそれなりにホームページ作成する必要があります。
 
   
総括
  以上のことを踏まえますと、ショッピングカート形式の販売はオリジナル商品の販売に非常に有効ですが、反してメーカー品の販売はあまり適していないことがあります。
それぞれのやり方に見合った独自のカート形式を作成するとなると非常に高価なため、採算性もよく考慮しなくてはいけないでしょう。
 
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